中古車の選び方を考えると、一つ気になるのは買い時のことです。果たしてそんな時期があるのでしょうか。新車の場合は買い時があります。年末商戦やバーゲンセールをやってるというわけではありませんが、年度末という決算の時期が近づいてくると、値引き幅が大きくなるとよく言われています。年度も変わるわけですから、仕事の都合などで新車が必要になる人も多く、売る側にも買う側にもちょうどよいタイミングとなるというわけです。しかし中古車の場合は、正直なところそういう特別な買い時シーズンというのは存在しないように思えます。業界の人に尋ねても、特にないのではという返事です。ま、いつ行っても新車より安い中古車なりの値段で売られているということです。新車が年度末に安くなるというのは、メーカーの報奨金が販売台数によってもらえるということから、販売会社が販促に走るという動きがあるからです。
中古車の場合はそういうメーカーと販売会社との関係はないので、買いたい人が大勢いる時期とそうでない時期という、買い手側の事情から買う時を見定めた方が良さそうです。年度が変わるときやボーナスが出たときなどは、中古車でいいから自動車がほしいと考えている人は、すぐに買いに行きます。夏休みや冬休みなど、マイカーで旅行に出かけるシーズンも、買いに来る人が増えるはずです。
こうした季節は中古車販売店にとったらお客さんが増えて嬉しい時期です。特に買い急いでいるわけでもないなら、このような時期と重なって探すのは控えた方がよいでしょう。割引が少ないかも知れません。このようなタイミングをうまく外して中古車販売店に出向くと、店員さんの応対もゆとりがあって、いろいろな話を聞くことができます。中古車というのは、新車のように同じものが何台もズラリと並んで買いに来る人を待っているわけではありませんから、ある意味、一期一会のようなところがあります。「これはいい買い物かも知れない」とか「良さそうな車を見つけた」と感じたら、ある程度納得ができるのなら、あまり時期を遅らせずに決心することです。
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